Finn Juhl Exhibition

週末。久々に何もすることが無かったので、ちょっと前から噂を聞いていた『Finn Juhl Exhibition』へ。
場所は青山学院大学のすぐ裏にある蔦サロン。日本武道館などのデザインを手掛けた山田守という人の邸宅の一室が会場となっているそうだ。
展示は北欧デザインの巨匠、フィン・ユールの手掛けた家具(椅子がメイン)。
昔から椅子には興味があって、有名なものなら結構たくさん観てきたつもりだけれど、フィン・ユールのオリジナル(ユールのデザインで、名工ニールス・ボッダーの工房から生産されたもののこと)は今回が初めて。オリジナルとなると「現存数世界に数十点」なんてのもあるくらいで、博物館級にレアなものも多数だという。ユール自体にそれほど興味があったわけではないけれど、椅子好きとしてとりあえず観ておこうかくらいの気持ちで会場に足を運んだ。
もともと自分は、椅子=工業製品であると思っているので、シンプルに「座るため」にデザインされたものが好きだ。
一番好きなのはイームズのサイドシェル。「低価格で大量生産でき平均的アメリカ人ならば誰でも手に入る椅子を」を理想に試行錯誤の末生まれたこの椅子は、座るためのものとして合理的なデザインをストイックに追求した結果、美しい外観をも備えることになった、まさに椅子の一つの完成形であると思う。
一方、アメリカの合理的なデザインに対し、日用品としての椅子の中に美しさを求めようとデザインされた北欧の椅子にはそれほど惹かれるものがなかった。(嫌いじゃないけどね)
確かに優美なデザインが多いのだけれど、その価格も十数万〜数十万と高い。(イームズにも数十万もする椅子はあるけれど、美しさではなく、それぞれの用途にあった合理的デザインを追求した結果の価格だからそれは良い。)日用品としての椅子にそれだけの値段を付けてまで、デザインの美しさを求めようとする点がよく理解できないのである。
さてそんな北欧デザインの中でも特に、「芸術品として椅子をデザインしていた」とさえ言われるのが、今回のフィン・ユール。彫刻のようなフォルムと、美しい曲線なんてのが謳い文句になっているけれど、見た目の美しさはともかく、椅子として惹かれるものがあるだろうか。。。
蔦サロンは和風のモダンインテリア。壁の一面が全面ガラス張りになっているけれど、床は畳で落ち着いた雰囲気。その中にユールのオリジナルが数点並べられている。
まず印象的だったのが、椅子と会場がすごくマッチしていたこと。北欧家具は和風のインテリアにもよく合うというけれど、まさにその通りだと思った。会場はただの展示空間ではなく、完成されたインテリアの一室という感じ。心地よい一時を味わえる。
![]() | で、肝心な椅子はというと、認めたくはないけれど素晴らしいの一言に尽きる。 何が素晴らしいって、アームやレッグ等の木片パーツが素晴らしい。滑らかなアームやレッグは思わず手で触れたくなる。まさに彫刻のようなフォルム。美しい曲線なんてものではない。美しすぎる! 特に良かったと思うのは画像左のNV-46と左下のNV-45(どちらも会場の画像ではなく、主催のELMO-LEWISのサイトよりダウンロードさせてもらったもの。) |
![]() | アームからレッグの木片パーツの曲線美には思わず溜め息が出る。 憎たらしいくらいに非合理的なデザイン。特にNV-46はデザインを具現化するのにコストがかかり過ぎて生産中止になったなんて逸話もあるそうだ。 |
椅子=芸術品ではない、つまり座るため以上のデザインは必要なく、非合理性なんて差し挟む余地などないとずっと思っていた。だけどここまで徹底的に優美なデザインになるともうしょうがないね。なんというか、まいった。完敗です。
『Finn Juhl Exhibition』、1月30日まで。
香港 その6
香港旅行編の最終回。
最後の日にまだ行ったことがなかった香港島のビクトリアピークへ。
中環(Central)のバス乗り場から山頂(Peak)行きのバスに乗ると、30分程ですぐに山頂に。

画像は山頂からの一枚。こうして見ると、海から山(?)までが驚くほど近い。その間の僅かなスペースにこれまで見て来たような景色がギッシリ詰まっているわけだ。
山頂からバスで銅鑼灣(Causeway Bay)まで下る。このあたりではトラムの走る姿が見られる。でも自分の見た限りでは、トラムの路線はバスもカバーしているから、これは必要ないのでは?
以上、香港の記事はこれでおしまい。
香港は狭い。多分観光名所なんて3日もあればほとんど周ってしまえるんだろう。それでも来る度にいつも時間が足りないと思う。
ここは日々変化が激しく、今見られるものが次には見られなくなっているかもしれない。かつては香港の玄関口で、市街のど真ん中をはしる滑走路で有名だったという香港啓徳空港も返還と同時にあっさり廃港になってしまったそうだ。香港の人達の日常は外からの観光客に合わせているわけではないんだよね。だから古い部分(という定義は難しいけれど)が完全に消え去る前に、できるだけ多くを見ておきたいと思っている。そしてなにより香港が好きだ。だからいつも時間が足りないと思うんだろうな。
それでも実際、悲観はしていない。来年くらいにまた来るんだろうから。それはあの名台詞が既に証明してくれている。
「心を残しておけばいつかまたここに来られるかもしれないのだから」(沢木耕太郎)
最後の日にまだ行ったことがなかった香港島のビクトリアピークへ。
中環(Central)のバス乗り場から山頂(Peak)行きのバスに乗ると、30分程ですぐに山頂に。

画像は山頂からの一枚。こうして見ると、海から山(?)までが驚くほど近い。その間の僅かなスペースにこれまで見て来たような景色がギッシリ詰まっているわけだ。
![]() | 香港島の反対側。こちらの景色はゆったりとしている。個人的に黄昏時に海を望むのは大好きなので、来て良かった。周りの騒々しい本土からの観光客がいなかったら、もっとリラックスできたんだろうなぁ。 |
![]() | 九龍半島を眺めた景色。 この地平線の先にいずれ目指す中国本土があるんだなぁ。と感慨に浸っていたけれど、相変わらず周りではその本土からの観光客が騒がしい。 |
山頂からバスで銅鑼灣(Causeway Bay)まで下る。このあたりではトラムの走る姿が見られる。でも自分の見た限りでは、トラムの路線はバスもカバーしているから、これは必要ないのでは?
![]() | いつ消えないとも限らない香港のトラムを一枚写真に収めておいた。 奥には香港では一般的な2階建てのバスが。この誰でも思いつきそうな発想は、なぜ日本ではやらないんだろうね。 |
![]() | クリスマスの熱気はまだ冷めやらぬ様子の尖沙咀(Tsim Sha Tsui)の街中。 画像は香港中至る所で見かける風景。決してオシャレなオープンエアではないけれど、こういうのって妙に惹かれてしまう。 |
![]() | 最後にまた尖沙咀(Tsim Sha Tsui)のスターフェリー乗り場に。前にも言ったけれど、この場所は何度きても飽きない香港中でも一番のお気に入りの場所。名残惜しくて、高層ビル群の明かりが消えるまで飽きずにずっと夜景を眺めていた。 |
以上、香港の記事はこれでおしまい。
香港は狭い。多分観光名所なんて3日もあればほとんど周ってしまえるんだろう。それでも来る度にいつも時間が足りないと思う。
ここは日々変化が激しく、今見られるものが次には見られなくなっているかもしれない。かつては香港の玄関口で、市街のど真ん中をはしる滑走路で有名だったという香港啓徳空港も返還と同時にあっさり廃港になってしまったそうだ。香港の人達の日常は外からの観光客に合わせているわけではないんだよね。だから古い部分(という定義は難しいけれど)が完全に消え去る前に、できるだけ多くを見ておきたいと思っている。そしてなにより香港が好きだ。だからいつも時間が足りないと思うんだろうな。
それでも実際、悲観はしていない。来年くらいにまた来るんだろうから。それはあの名台詞が既に証明してくれている。
「心を残しておけばいつかまたここに来られるかもしれないのだから」(沢木耕太郎)
香港 その5
既に新年を迎えてしまったので今さらだけれど、今回はメインイベントである、クリスマスイブの様子について。

おなじみの景色。でも初回の記事で載せた同じ夜景と見比べると、イブの夜はライトの明るさが違うのがわかるだろうか。
画像は尖沙咀(Tsim Sha Tsui)のスターフェリー乗り場の付近からのもの。実は去年もクリスマスに香港に来ていたのだけれど、その時はこの付近には、海沿いに二階建ての展望台のようなちょっとした公園があった。そこからの景色の方がはるかによかったんだけれど、今回は改築か取り壊しかなにかで、2階部分がなくなっていた。残念。。
深夜2時くらいだっただろうか。尖沙咀ではほとんどの主要イベントが終わって、やっと皆さんぼちぼちと家路につく。それとも、これからまた遊びに行くのか。。
香港はいつも夜が長いけれど、この日は特に極まっていた。

次回は香港旅行の最終回。

おなじみの景色。でも初回の記事で載せた同じ夜景と見比べると、イブの夜はライトの明るさが違うのがわかるだろうか。
画像は尖沙咀(Tsim Sha Tsui)のスターフェリー乗り場の付近からのもの。実は去年もクリスマスに香港に来ていたのだけれど、その時はこの付近には、海沿いに二階建ての展望台のようなちょっとした公園があった。そこからの景色の方がはるかによかったんだけれど、今回は改築か取り壊しかなにかで、2階部分がなくなっていた。残念。。
![]() | 尖沙咀の廣東道(Canton Road)沿い、海港城(Harbor city)にて。東京ミレナリオほどではないけれど、けっこう頑張ってます。海港城は屋上まで駐車場として車が乗り入れられるようになっている。ここから香港島を望む景色もなかなかのもの。知られざるお勧めスポットだと思う。 |
![]() | 尖沙咀周辺にて、イブの夜はこの付近は車両封鎖で、見渡す限り通りは人で溢れかえっている。尖沙咀から佐敦(Jordan)の辺りまではどこもかしこもこんな感じ。人の流れは尖沙咀の端へと向かう。 |
![]() | 彌敦道(Nathan Road)にて。おそらくクリスチャンの集まりかなにかだと思うけれど、大通りでクリスマスソングの合唱が始まった。みんないい笑顔です。クリスマスは彼らにとっては本当に特別なイベントなんだろうね。 |
![]() | 廣東道にて。道の先から光と爆音が。この廣東道では「クリスマスロック」なる野外イベントが開かれていた。深夜まで地元のアーティストがライブをやっていたけれど、この通りには高級ホテルがズラリ。宿泊客には迷惑だろうな。 |
深夜2時くらいだっただろうか。尖沙咀ではほとんどの主要イベントが終わって、やっと皆さんぼちぼちと家路につく。それとも、これからまた遊びに行くのか。。
香港はいつも夜が長いけれど、この日は特に極まっていた。

次回は香港旅行の最終回。
香港 その4
上環(Sheung Wan)界隈の続編。

ということで、映画でチャイニーズマフィアがかけているような、三つ折式の変わったサングラスを見つけて値切り交渉に(あくまで興味本位で。本当にかけるつもりはありませんので。)元値の三分の一までまけてもらい、サービスで香水入れのような陶器製の小さなボトルをつけてもらった。サングラスはともかくボトルの方はお土産屋で普通に売ってそうな代物だったけど。。

この骨董店街界隈の全体にいえることだけれど、観光客はもちろん地元の人からもほとんど需要がないように見えた。売っているものの半分以上は、いったい誰が買うのか聞きたくなるような、ただのガラクタみたいだったし、ほとんどの商品は、仮にボッてたとしても、二束三文にしかならない値段だ。これだけで生活が成り立つんだろうか。。。?
次回はクリスマスイブについて。

![]() | 食堂。ちゃんとした店舗でなくても逞しく営業している。余談になるけれど、香港の人の食事は楽しそう。友人や家族と食事する時間を大切にしているように見える。店で1人で食事をしようとしても合い席にされる場合が多く、同じテーブルで食べている人と何かしら会話が生まれるから、孤独な食事はほとんどないんじゃないかな。 |
![]() | 招福のお飾り。正月であってもそうでなくても、一般家庭の玄関前にはこういうのが飾ってあるところを多く見る。 |
| 上環の駅から適当に歩いた辺りで一枚。この辺はクリスマスの賑わいとはほとんど無縁な感じ。香港自体大して広くはないのに、場所によってずいぶん違いがあるもんだ。 | ![]() |
| ビルの林とはよく言ったもの。画像でその密集具合がわかるんではないだろうか。後ろにある巨大なビルの辺りはもうオフィス街。よくある香港島の写真ではランドマーク的な建物がよく目立つけれど、その麓にはこんなに雑然とした街があった。 | ![]() |
| 名前は忘れたけれど、小さな寺院がビルの谷間にポツリとあったので入ってみた。写真OKとのこと(この辺はすごく合理的。)天井からぶら下がってる不思議な形のものは、どうやら線香のみたいなものらしい。 なんかこれがあるだけでなにか不思議な雰囲気が。。 | ![]() |
![]() | 歩いているうちに骨董品を扱うお店が集まっている通りに迷い込んでしまった。 路上で骨董品なんだかガラクタなんだか分からない商品を広げて客を集めているおじさんが。。 |
![]() | 骨董時計を扱うお店だろうか。これだけズラリと時計が並んでいるとけっこう壮観。でも店構えはテントみたいでなんだか寂しい。 |
![]() | なにやら細々としたものが。この店では地元のおじさんが電卓片手に店主となにやら値切り交渉をしているようだった。言葉がわかるのに何で電卓を使ってるんだろう?とにかく、この辺では値切りがきくみたい。 |
ということで、映画でチャイニーズマフィアがかけているような、三つ折式の変わったサングラスを見つけて値切り交渉に(あくまで興味本位で。本当にかけるつもりはありませんので。)元値の三分の一までまけてもらい、サービスで香水入れのような陶器製の小さなボトルをつけてもらった。サングラスはともかくボトルの方はお土産屋で普通に売ってそうな代物だったけど。。

この骨董店街界隈の全体にいえることだけれど、観光客はもちろん地元の人からもほとんど需要がないように見えた。売っているものの半分以上は、いったい誰が買うのか聞きたくなるような、ただのガラクタみたいだったし、ほとんどの商品は、仮にボッてたとしても、二束三文にしかならない値段だ。これだけで生活が成り立つんだろうか。。。?
次回はクリスマスイブについて。
香港 その3
明けましておめでとうございます。
早いものでブログを始めてからもう一年。今年はもっと定期的に、より充実した記事を載せたい思うので、よろしくお願いします。
では、新年第一弾は香港旅行についての続きから(画像はクリックすると少しだけ拡大されます。)
香港島の中環(Central)駅から地下鉄に乗って一駅で上環(Sheung Wan)駅に。
ここから少し歩くと、前回の佐敦(Jordan)のような比較的古い街並が見られる。

正月飾りを売り出すところもチラホラ。こっちの年末年始はどんなんだろう。
クリスマスは日本でも香港でもどこでも大体同じ感じがするけれど、ニューイヤーは地域性がより濃く出るだろうと思う。いつか年末年始の香港にも来てみたいもんだ。

次回は、上環(Sheung Wan)界隈の後編。
早いものでブログを始めてからもう一年。今年はもっと定期的に、より充実した記事を載せたい思うので、よろしくお願いします。
では、新年第一弾は香港旅行についての続きから(画像はクリックすると少しだけ拡大されます。)
香港島の中環(Central)駅から地下鉄に乗って一駅で上環(Sheung Wan)駅に。
ここから少し歩くと、前回の佐敦(Jordan)のような比較的古い街並が見られる。

![]() | この辺は夜景で有名なビクトリアピークの麓にあたるためなのか、坂が多い。 路も複雑で大通りから脇道へ入っていくと、けっこう迷う。 |
![]() | 狭い通りに野菜、肉、魚介といった食材を扱うお店が密集する。中には観光客向けにフルーツを搾って飲ませるような所もあるけれど、全体的にローカルな雰囲気。 |
![]() | 色とりどりの野菜、果物。季節感が狂ってしまうね。 |
![]() | 魚屋の店先。おいしそうですねぇ。魚屋に活気があるのは日本も同じだけれど、香港は魚屋に限らず服屋でもレストランでも、お店の店員さんに活気があって、フレンドリーなのが印象的。 |
正月飾りを売り出すところもチラホラ。こっちの年末年始はどんなんだろう。
クリスマスは日本でも香港でもどこでも大体同じ感じがするけれど、ニューイヤーは地域性がより濃く出るだろうと思う。いつか年末年始の香港にも来てみたいもんだ。

次回は、上環(Sheung Wan)界隈の後編。


























